株式会社MonotaRO
事業者向け間接資材の通信販売「モノタロウ」

日本
上場
東証プライム 3064
参照資料
2025年12月期 決算短信・有価証券報告書、事業概要(2026年6月末時点)

工場や現場で使う消耗品・補修用品など約2,885万点をウェブで扱い、在庫は売れる商品に絞りつつ、データベースマーケティングで幅広い需要を集めている事例です。

事業の概要

株式会社MonotaROは、主にeコマースを利用した通信販売で、間接資材を国内外の事業者を中心とする顧客に販売しています(有価証券報告書 第26期〔2025年12月期〕「事業の内容」)。国内外の卸業者・メーカーから仕入れた商品を自社ウェブサイトのカタログと紙カタログに掲載し、エンドユーザーに直接販売しています。店舗は持たず、受発注管理のほぼすべてをインターネットで行っています。

取扱商品は工場で日常的に使う消耗品や補修用品が中心です。同社は、工場用間接資材は事業者の購買金額に占める割合が低い一方で、購買アイテム数が多岐にわたり、時間をかけずに仕入れることが重視される傾向があると説明しています(同報告書)。

収益の仕組み

商品を仕入れて販売し、その差額で利益を得る物販モデルです。同社の事業概要資料では、従来の販売方法と比べた特徴として次の点を挙げています(MonotaRO 事業概要〔2026年6月末時点〕)。

  • 誰でもいつでも同じ値段で買える一物一価(ワンプライス・ポリシー)
  • ネット販売で、顧客・商品ごとに分散する需要を全国規模で効率よくカバーする低コストオペレーション
  • 膨大なデータを使ったデータベースマーケティングで営業担当者を代替
  • 豊富な品揃えと当日出荷の拡大、プライベートブランド商品と海外からの直接輸入

公開資料から読み取れること

  • 2025年12月期末時点で、ウェブサイト上の取扱商品は約2,885万点、当日出荷を可能とする在庫商品は約68.8万点でした(2025年12月期 決算短信)。掲載商品の大半は在庫を持たずに扱っていることが読み取れます。
  • 同期中に1,114千口座の新規顧客を獲得し、期末の登録会員数は11,262千口座となりました(同短信)。
  • 2025年12月期の売上高は333,880百万円(前期比15.9%増)、営業利益は46,192百万円(同24.6%増)でした(同短信)。
  • 事業は工場用間接資材販売業の単一セグメントです(同短信)。
  • 沿革では、2002年に製造業などの中小企業向けにサービスを始め、2010年に大企業向け事業を開始したとしています(事業概要)。

新規事業への示唆

「1回の購買金額は小さいが品目が多く、探す手間が大きい」という顧客の購買特性が、品揃えを広げる価値の根拠になっています。掲載点数と在庫点数を分けて管理し、在庫は売れる商品に絞ることで、品揃えの広さと在庫負担のバランスを取っている点は、ロングテール型の設計で参考になります。検索広告やSEO、顧客ごとに最適化したチラシなど、テール部分の商品に顧客を導く集客の仕組みもあわせて見る必要があります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。