株式会社コメダホールディングス
コメダ珈琲店などの喫茶店フランチャイズ事業

日本
上場
東証 3543(名証にも上場)
参照資料
2026年2月期 決算短信

コメダ珈琲店を中心に国内1,000店超を展開し、店舗の大半を占めるフランチャイズ加盟店への食材などの卸売を最大の収益源としている事例です。

事業の概要

コメダホールディングスは、「コメダ珈琲店」を中心に喫茶店をフランチャイズ展開しています。2026年2月期決算短信によると、同期末のグループ店舗数は1,150店で、うち直営店は103店です。国内のコメダ珈琲店は1,030店で、そのうち直営店は22店です。

同短信では、従来は喫茶店のFC事業の単一セグメントとしていたが、シンガポールでカフェやタイ料理店を運営するPOON社の連結子会社化により海外事業の重要性が増したため、報告セグメントを「国内事業」と「海外事業」に分けたと説明しています。

収益の仕組み

同短信の売上収益の内訳は、「卸売」「直営店売上」「店舗開発収入」「その他」「リースに係る収益」に分かれています。国内事業では、FC加盟店に対する卸売が最も大きな収益です。

同短信では、原材料価格やエネルギーコストの高騰を受けて多くの店舗でメニュー価格を値上げした一方、FC加盟店に対する卸売価格は8月末まで据え置き、9月から値上げしたと説明しています。本部の卸売価格が加盟店の採算と本部の収益の両方に関わることがうかがえます。

公開資料から読み取れること

2026年2月期決算短信(IFRS)の数値は次のとおりです。

  • 売上収益:572億2,500万円(前年比21.6%増)、営業利益94億2,400万円(同6.8%増)
  • 売上収益の内訳(連結):卸売392億9,600万円、直営店売上110億300万円、店舗開発収入12億7,800万円、その他39億600万円、リースに係る収益17億4,200万円
  • 国内事業の卸売:384億9,000万円(国内事業の売上収益513億7,400万円の約75%)
  • FC加盟店向け卸売の既存店売上高前年比は109.5%、全店売上高前年比は113.4%

直営店売上は、POONの連結化により海外事業で大きく増えています(海外の直営店売上49億3,600万円)。国内に限ると、売上の中心は加盟店向けの卸売であることが数字から読み取れます。

新規事業への示唆

フランチャイズ本部の収益源は、売上連動のロイヤルティだけではありません。コメダのように、加盟店に食材などを卸す形で収益を得る方法もあります。この場合、本部の収益は加盟店の仕入れ量に連動し、既存店の来店数や全店売上の伸びがそのまま本部の卸売に反映されます。一方で、原材料が値上がりしたときに卸売価格をどう改定するかは、加盟店との関係に直結する判断になります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。