McDonald's Corporation
マクドナルドのフランチャイズ事業

米国
上場
ニューヨーク証券取引所 MCD
参照資料
FY2025(2025年12月期)Form 10-K

世界のマクドナルド店舗の約95%をフランチャイズで運営し、加盟店から売上連動の賃料とロイヤルティを受け取る米国企業の事例です。

事業の概要

McDonald'sは、100以上の国でマクドナルドのレストランをフランチャイズ展開し、一部を直営しています。Form 10-K(FY2025、2025年12月期)によると、2025年末の店舗数4万5,356店のうち約95%がフランチャイズ店です。

同10-Kは、フランチャイズの形態として、従来型のフランチャイズ(conventional franchise)と、開発ライセンス(developmental license)・アフィリエイトを挙げています。同社は、フランチャイジーには厳格な基準を満たすことを求め、一般に受け身の投資家とは組まないと説明しています。

収益の仕組み

同10-Kによると、従来型フランチャイズでは、同社が一般に店舗の土地・建物を所有するか長期で賃借し、フランチャイジーは主に売上に対する一定率の賃料とロイヤルティ(最低賃料の定めあり)、出店時や契約時の初期費用を支払います。開発ライセンスやアフィリエイトでは、ライセンシーが不動産を含む資本を負担して店舗を開発・運営し、同社は一般に店舗への資本を投じず、売上に対する一定率のロイヤルティと初期費用を受け取ります。

同社は、フランチャイズ中心の事業モデルは、主にフランチャイジーの売上に連動する安定的で予測可能な収益とキャッシュフローを生むよう設計されていると説明しています。

公開資料から読み取れること

Form 10-K(FY2025)の数値は次のとおりです。

  • 売上高合計:268億8,500万ドル(前年比4%増)
  • 内訳:フランチャイズ店からの収入165億4,800万ドル、直営店の売上96億9,000万ドル、その他6億4,700万ドル
  • フランチャイズ店の売上(同社の売上には計上されない):1,296億7,500万ドル
  • システムワイドセールス:1,394億ドル
  • レストラン・マージン:フランチャイズ139億3,000万ドル、直営14億2,200万ドル
  • 営業利益率:46.1%

直営店の売上は96億9,000万ドルありますが、そのマージンは14億2,200万ドルにとどまり、フランチャイズからの収入が利益の中心であることが数字から読み取れます。

新規事業への示唆

フランチャイズ本部の収益は、加盟店の売上に連動する仕組みにすることで、チェーン全体の成長を本部の収益に結びつけられます。McDonald'sは、ロイヤルティに加えて不動産を押さえて賃料を得る形を持っており、本部が何を持ち、何を加盟店に任せるかの設計が収益構造を左右することが分かります。新規事業でフランチャイズを検討する際は、ブランドの提供だけでなく、本部が継続的に価値を提供できる要素(立地、仕入れ、デジタル基盤など)を何にするかを考える必要があります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。