Meta Platforms, Inc.
Facebook・Instagramなどの広告事業(Family of Apps)
- 国
- アメリカ
- 上場
- NASDAQ(Global Select Market) META
- 参照資料
- Form 10-K(FY2025、2025年12月期)
Facebook、Instagram、WhatsAppなどを無料で提供し、1日35億人超の利用者に向けた広告枠をマーケターに販売して、売上のほぼすべてを広告で得ている事例です。
事業の概要
Meta Platforms, Inc.は、Facebook、Instagram、Messenger、WhatsAppなどのアプリ群(Family of Apps、FoA)と、VR・ARの機器やソフトウェアを扱うReality Labs(RL)の2つのセグメントで事業を行っています。Form 10-K(FY2025、2025年12月期)では、同社の売上のほぼすべて(substantially all)は、アプリ群の広告枠をマーケター(広告主)に販売することで得ており、主にFacebookとInstagramの広告から生じていると記載しています。
収益の仕組み
利用者はアプリを無料で使い、同社はその利用者に表示する広告枠を販売します。10-Kでは、マーケターは見込み客の獲得や認知の向上といったさまざまな目的で広告を使うことができ、広告はFacebook、Instagram、Messenger、Threads、WhatsAppのほか、第三者のアプリやウェブサイトにも表示され得ると説明しています。また、関連性が高く効果的な広告を届けるため、自社製品内の利用者の行動に加え、自社が管理しないウェブサイトやサービス上の行動から得られるデータを使ったターゲティングや効果測定の仕組みに依存していると記載しています。
同社はリスク要因として、多くのマーケターは長期の広告契約を結んでおらず、広告予算の一部しか同社に使っていないため、支出の削減や取りやめが業績に大きく影響し得ると述べています。
公開資料から読み取れること
- FY2025の売上高は2,009億7,000万ドル(前年比22%増)で、うち広告収入は1,961億7,500万ドルでした。
- FoAセグメントの売上高は1,987億5,900万ドル、営業利益率は52%でした。RLセグメントは売上高22億700万ドルに対し、191億9,300万ドルの営業損失でした。
- 2025年12月の1日あたり利用者数(DAP)は平均35億8,000万人(前年比7%増)でした。
- 2025年の広告表示回数は前年比12%増、広告1件あたりの平均価格は同9%増で、同社は増収の要因を広告収入の増加と説明しています。
- 利用者1人あたりの年間売上(ARPP)は57.03ドル(前年比15%増)でした。
新規事業への示唆
この事例は、広告モデルの売上が「利用者数」「広告の表示回数」「広告の単価」の掛け算で動くことを、同社自身の開示指標から確認できる例です。FY2025の増収も、表示回数と単価の両方の増加で説明されています。
一般論として、広告モデルの新規事業では、利用者数の拡大だけでなく、広告の効果をどう測り、広告主に示すかが単価を左右します。その一方で、ターゲティングに使うデータは、個人情報保護の規制や外部プラットフォームの仕様変更の影響を受けやすいため、規模が小さいうちから依存度を把握しておく必要があります。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。