課金・収益の型

広告モデル

利用者にはサービスを無料や低価格で提供し、そこに集まる利用者の注目や閲覧の機会を広告主に販売することで収益を得る型です。

仕組み

広告モデルでは、お金を払う人(広告主)とサービスを使う人(利用者)が別になります。提供する側は、ニュース、動画、検索、SNS、ゲーム攻略情報などのコンテンツや機能を利用者に無料で提供し、利用者が集まる画面の一部を広告枠として広告主に販売します。

広告の売り方には、表示回数に応じた課金、クリック数に応じた課金、商品購入などの成果に応じた課金などがあります。自社で広告主に直接販売するほか、多くの媒体の広告枠をまとめて取引する広告配信事業者(アドネットワーク)を通じて販売する方法もあります。コンテンツを外部から調達する場合は、提供元に売上の一部を分配する(レベニューシェア)契約を結ぶこともあります。

収益の上がり方

売上は大まかに「利用者数 × 1人あたりの広告表示回数 × 広告1回あたりの単価」で表せます。利用者を増やす、利用時間を延ばして表示回数を増やす、広告の効果を高めて単価を上げる、のいずれかが売上を伸ばす方法です。広告の単価は、利用者の属性や興味をどれだけ正確に把握し、広告主の成果につなげられるかで大きく変わります。

一方で、売上は広告主の予算に左右されます。景気が悪くなると広告予算は削られやすく、広告主の多くは長期の契約を結ばないため、売上が短期間で変動することがあります。また、利用者を集めるための費用(広告宣伝費やコンテンツ費用)が先に出ていくため、利用者が一定規模に達するまで採算が合いにくい型です。

見るべき指標

  • 利用者数(DAU・MAU)と継続率
  • 利用者1人あたりの広告表示回数
  • 広告単価(1,000回表示あたりの単価など)
  • 利用者1人あたりの売上
  • 利用者獲得にかかる費用と、その回収期間

向いている事業・注意点

多くの人が繰り返し訪れるメディアやアプリ、特定の関心を持つ人が集まる専門的な情報サービスに向いています。利用者の関心がはっきりしているほど、関連する広告主にとって価値が高くなります。

注意点として、広告が多すぎると利用者の体験が損なわれ、離脱につながります。また、個人に関する情報を使った広告配信は、個人情報保護の法令やスマートフォンの基本ソフト(OS)側の仕様変更の影響を受けます(新規事業での個人情報の取り扱い)。検索エンジンや大手プラットフォームからの集客に依存している場合、その仕様変更で利用者数が大きく変わることもあります。

新規事業で使うとき

広告モデルは、利用者が大きな規模に達して初めて売上が立つため、立ち上げ期は「利用者が集まり、繰り返し訪れるか」を最優先で検証します。広告を出す前の段階でも、継続率や利用頻度を指標に置き、撤退の基準をあらかじめ決めておくと判断がぶれにくくなります(新規事業のKPIの置き方と撤退基準)。

また、広告だけに頼らず、有料会員や送客手数料など別の収益源を組み合わせられるかも早めに検討しておくと、広告市況の変動に左右されにくい事業になります。

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