株式会社カカクコム
価格.com(ショッピング・サービスの送客)

日本
上場
東証プライム 2371
参照資料
2026年3月期 決算短信・有価証券報告書・決算説明資料

比較サイト「価格.com」から店舗やサービス事業者へ利用者を送客し、クリックや購入、申込みなどの実績に応じた手数料を受け取る会社です。

事業の概要

カカクコムは、価格比較サイト「価格.com」、飲食店情報サイト「食べログ」、求人検索エンジン「求人ボックス」などを運営する会社です。2026年3月期 決算短信によると、同期の連結売上収益は941億27百万円(前年同期比20.0%増)、営業利益は272億43百万円(同7.0%減)でした。価格.com事業の売上収益は236億11百万円(同0.1%減)、セグメント利益は125億48百万円(同6.9%増)です。価格.comの月間利用者数は2026年3月度で3,101万人と記載されています。

収益の仕組み

2026年3月期 有価証券報告書は、価格.comで次の事業を行っていると説明しています。

  • 掲載店舗から送客数や販売実績に応じて手数料収入を得るショッピング事業
  • サービス提供者から成果(見積もり依頼、資料請求、契約等)に応じた手数料収入を得るサービス事業
  • バナーやテキスト広告などを販売する広告事業

同報告書の収益認識の説明では、ショッピング事業の手数料は、閲覧者が掲載店舗のバナーをクリックした時点、または掲載店舗で商品を購入した時点で収益を認識するとしています。サービス事業(金融、通信など)の手数料は、閲覧者が見積もりや資料請求を申し込んだ時点や契約を締結した時点等で認識するとしています。

公開資料から読み取れること

  • 同短信によると、2026年3月期の価格.com事業の内訳は、ショッピング80億9百万円、サービス95億87百万円(金融41億8百万円、通信28億64百万円、自動車17億73百万円、その他8億42百万円)、広告27億86百万円、保険32億30百万円です。送客型の手数料(ショッピングとサービス)が事業の中心です。
  • 同短信は、Windows10のサポート終了に伴うパソコンの買い替え需要でショッピングが好調だった一方、金融領域では金利上昇などを受けて住宅ローンの減収が続いたと説明しています。送客手数料が、送客先の業界の需要に左右されることが読み取れます。
  • 2026年3月期 決算説明資料では、求人ボックスについて、掲載は無料でリスティング広告がクリックされた場合のみ手数料が発生し、手数料は1クリック25〜1,000円以内の入札方式だと説明しています。

新規事業への示唆

比較・検索サイトは、利用者の「どれにしようか」という比較行動を集め、購入や申込みの直前で送客することで手数料を得ます。カテゴリごとに「クリック」「購入」「申込み」「契約」など成果の定義を変えている点は、送客型の新規事業で料金設計をするときに参考になります。一方で、送客先の業界の景気や制度変更の影響を受けやすいため、複数のカテゴリに分散させる考え方が有効です。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。