株式会社サンリオ
キャラクターライセンス事業(ハローキティなど)
- 国
- 日本
- 上場
- 東証プライム 8136
- 参照資料
- 2026年3月期 決算短信(2026年6月23日)
『ハローキティ』などのキャラクターを他社商品に使う権利を国内外で許諾し、ロイヤリティ収入が連結売上高の約半分を占めるキャラクター企業です。
事業の概要
サンリオは『ハローキティ』『クロミ』『マイメロディ』『ポムポムプリン』などのキャラクターを持つ会社です。2026年3月期 決算短信によると、事業は、自社店舗などで商品を売る物販事業、他社にキャラクターの使用を許諾するライセンス事業、サンリオピューロランドなどのテーマパークで構成されています。報告セグメントは日本、欧州、北米、南米、アジアの地域別です。
同短信によると、2026年3月期の連結売上高は1,940億円(前期比33.9%増)、営業利益は778億円(同50.3%増)でした。なお、海外連結子会社の決算期は1〜12月で、当期の対象期間は2025年1〜12月と記載されています。
収益の仕組み
同短信は、各地域の売上高を「物販その他」と「ロイヤリティ」に分けて開示しています。2026年3月期の連結ロイヤリティ売上は964億円(前期比36.3%増)で、物販その他の976億円とほぼ同じ規模です。地域別のロイヤリティは、日本311億円、北米249億円、アジア256億円、欧州113億円、南米32億円です。
ライセンス事業の中身について、同短信は飲料、外食、消費財、コスメ、アパレル(日本)、トイ&ホビー、企業特販(中国・香港など)、デジタルカテゴリー(北米)などのカテゴリーを挙げています。キャラクターを他社の商品や販促に使ってもらい、その対価を受け取る形です。
また同短信の注記では、海外の子会社はロイヤリティ収入に対して相応の額を、著作権保有者である日本の親会社に売上原価として支払っており、連結ではこれが消去されると説明しています。IPを日本の親会社が持ち、各地域の子会社が現地のライセンシーと契約する構造が読み取れます。
公開資料から読み取れること
- 2026年3月期は、連結売上高のおよそ半分(964億円÷1,940億円)がロイヤリティです(決算短信の数値から計算)。
- 同短信は、成長の要因として『ハローキティ』に加えて『クロミ』『マイメロディ』などの周年施策を挙げ、複数キャラクター戦略が奏功したと説明しています。
- 北米のロイヤリティは249億円で前期と同水準でした。同短信は、2025年7月以降の関税政策を中心としたマクロ環境の変化で不透明な状況が続いていると説明しています。
- グループ共通の会員サービス「Sanrio+」の会員数は、2026年3月末で約326万人と記載されています。
新規事業への示唆
ライセンス型は、IPの人気が続く限り在庫を持たずに売上を積み上げられる一方、一つのキャラクターへの依存が大きな変動要因になります。複数のIPを並行して育て、地域とカテゴリを分散させるという考え方は、自社技術やブランドを他社に使ってもらう新規事業にも応用できます。自社店舗での物販とライセンスを併用すると、自社で顧客接点とブランド体験を保ちながら、他社の販路で認知を広げる役割分担ができます。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。