ビジョナル株式会社
BizReach(即戦力人材の転職プラットフォーム)

日本
上場
東証プライム 4194
参照資料
2026年7月期 決算短信・FY2026/7 通期 決算説明資料(2026年9月)

即戦力人材と企業・ヘッドハンターをつなぐ転職サイト「BizReach」で、プラットフォーム利用料と採用決定時の成功報酬を組み合わせて収益を上げる会社です。

事業の概要

ビジョナルは、転職サイト『BizReach』や人財活用プラットフォーム『HRMOS』などを展開する会社です。2026年7月期 決算短信によると、同期の連結売上高は993億円(前期比23.9%増)、営業利益は245億63百万円(同14.6%増)でした。このうちBizReach事業の売上高は801億26百万円(同16.8%増)、管理部門経費配賦前の営業利益は330億93百万円です。

同短信によると、2026年7月期末時点で、BizReachの累計導入企業数は45,800社以上、利用ヘッドハンター数は9,500人以上、スカウト可能会員数は353万人以上でした。

収益の仕組み

FY2026/7 通期 決算説明資料の「BizReachの料金体系」によると、BizReachは、プラットフォーム利用料(リカーリング売上高)と成功報酬(パフォーマンス売上高)で構成されています。スタンダードプランの場合、直接採用企業は6ヵ月85万円(税抜)の利用料と、求職者の転職後理論年収の15%の成功報酬を支払います。ヘッドハンター(人材紹介会社)は6ヵ月60万円の利用料と、採用企業から得る紹介手数料の25.5〜40%を支払います。

企業が自らデータベースから候補者を探してスカウトする「ダイレクトリクルーティング」と、人材紹介会社を介した紹介の両方を、一つの場で扱う形です。

公開資料から読み取れること

  • 同資料によると、FY2026/7のBizReach売上高のうち、パフォーマンス売上高(成功報酬)が68%、リカーリング売上高(利用料など)が32%です。直接採用企業からの売上が67%、ヘッドハンターからが33%です。
  • 同資料は、利用料と成功報酬の組み合わせにより、景気動向が急激に減速する局面でも影響を受けにくい収益体制だと説明しています。
  • 同短信は、BizReach事業で利用企業数が伸びたことなどにより、未経過分の契約負債が45億34百万円増えて166億60百万円になったと説明しています。利用料を前受けで受け取る構造が表れています。

新規事業への示唆

BizReachの料金体系は、固定の利用料で安定収入を得つつ、採用が決まれば成功報酬で大きな収入を得るという、サブスクリプション型と成功報酬型の組み合わせです。成功報酬だけのモデルは成果が出るまで収入がなく、利用料だけのモデルは顧客が成果に不満を持つと解約されやすくなります。両者を組み合わせると、それぞれの弱点を補える可能性があります。また、紹介会社という「競合になりうる相手」も利用者として取り込み、利用料と手数料の分配を受ける設計は、マッチング型の新規事業で供給側を増やす工夫として参考になります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。