株式会社FUNDINNO
株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」ほか

日本
上場
東証グロース 462A
参照資料
2025年10月期 有価証券報告書

FUNDINNOは、未上場のスタートアップがインターネットで多くの投資家から株式で資金を集める株式投資型クラウドファンディングを運営し、成約時に発行企業から手数料を受け取っています。

事業の概要

2025年10月期の有価証券報告書によると、FUNDINNOは2015年11月に株式会社日本クラウドキャピタルとして設立され、2017年4月に株式投資型クラウドファンディングの第1号案件を開示しました。2022年2月に現在の商号に変わり、2025年12月に東京証券取引所グロース市場に上場しています。事業は「未上場企業エクイティプラットフォーム事業」の単一セグメントで、資金調達を扱うプライマリー領域、調達後の株主管理SaaS「FUNDOOR」や人材採用支援を扱うグロース領域、未上場株式の売買を扱うセカンダリー領域で構成されています。

収益の仕組み

「FUNDINNO」は、スタートアップがプラットフォーム上で株式や新株予約権を発行して資金を集め、投資家が1口10万円から投資できるサービスです。同報告書は、金融商品取引法による規制として、一般の投資家が同一企業に投資できる額は原則年50万円以下、企業が調達できる額は年5億円未満、勧誘はインターネットのみであることを挙げています。大型の調達には、特定投資家だけが投資できる「FUNDINNO PLUS+」を用意しています。

手数料は投資家からは受け取らず、発行企業から受け取ります。報告書の表では、FUNDINNOの手数料は初回20.0%、2回目以降18.0%、FUNDINNO PLUS+は工数に応じて15%以上とされています。プライマリー領域の営業収益は資金調達が成約した時点で受け取る成約手数料で、流通取引総額(GMV)にテイクレートを掛けて算出されると説明しています。

公開資料から読み取れること

  • 2025年10月期の営業収益は25億105万円(前期は11億8,480万円)、経常利益は2億1,136万円(前期は経常損失)。
  • 営業収益の88.5%(22億1,339万円)がプライマリー領域、11.5%がグロース領域でした。
  • 2025年10月期の四半期ごとのGMVは36.3億円、19.6億円、41.7億円、31.7億円。特定投資家数は同期末に1,622人。
  • 日本証券業協会の統計をもとに、2024年11月〜2025年10月の株式投資型クラウドファンディングの発行価額総額のうち、同社の取扱いが90.8%を占めると記載しています。
  • 事業等のリスクで、成約手数料は成約時にのみ発生するフローの収入であると説明しています。

新規事業への示唆

クラウドファンディング型の場は、集めるものが商品の予約代金でも出資金でも、成約時に手数料を得る構造は共通です。ただし扱うものが金融商品になると、登録、調達の上限、勧誘の方法といった規制が事業設計そのものを決めます。確認の手順は新規事業で確認すべき規制と、グレーゾーン解消制度・規制のサンドボックス制度を参考にしてください。

成約手数料だけでは収益が四半期ごとに大きく動くため、調達後の管理ツールや人材支援のように、継続的な収入源を組み合わせる設計も検討の対象になります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。