株式会社野村総合研究所
コンサルティング・ITソリューション事業

日本
上場
東証プライム 4307
参照資料
2026年3月期 決算短信・決算説明会資料・有価証券報告書

コンサルティングからシステム開発、運用サービス、金融機関向けの共同利用型システムまでを一貫して提供し、運用サービスが売上の最大項目となっている事例です。

事業の概要

株式会社野村総合研究所(NRI)とその連結子会社は、リサーチ・経営コンサルティング・システムコンサルティングからなる「コンサルティングサービス」、システム開発とパッケージソフトの製品販売からなる「開発・製品販売」、アウトソーシング・共同利用型サービス・情報提供サービスからなる「運用サービス」、「商品販売」の4つのサービスを展開しています(有価証券報告書 第61期〔2026年3月期〕「事業の内容」)。

報告セグメントはコンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービスの4つです。金融ITソリューションは証券業・保険業・銀行業などの顧客向けに、システム開発・運用、共同利用型システム、BPOサービスを提供しています。

収益の仕組み

同社は、ビジネスITを企画・構想する段階からコンサルティングとソリューションが並走し、顧客に継続的に価値を生み出すモデルを「コンソリューション」と呼んでいます(2026年3月期 決算短信)。

2026年3月期のサービス別外部顧客向け売上収益は次のとおりです(2026年3月期決算 説明会資料)。

  • コンサルティングサービス: 176,701百万円
  • 開発・製品販売: 263,133百万円
  • 運用サービス: 337,847百万円
  • 商品販売: 37,025百万円

運用サービスが最も大きく、システムを作った後の運用・共同利用による継続的な収入が売上の柱になっていることが分かります。

公開資料から読み取れること

  • 2026年3月期の売上収益は814,708百万円(前期比6.5%増)でした。一方、豪州・北米事業ののれん等の減損損失を計上したため、営業利益は58,273百万円(同56.8%減)となりました(決算短信)。
  • セグメント別では、金融ITソリューションの売上収益が405,152百万円、営業利益が74,255百万円で、同社は良好な受注環境や運用サービスの増加で収益性が向上したと説明しています(決算短信)。
  • 野村ホールディングス株式会社が議決権の23.1%を保有するその他の関係会社で、同社グループや野村證券株式会社にシステム開発・製品販売や運用サービスを提供しています(有価証券報告書)。

新規事業への示唆

受託開発で終わらず、同じ業界の複数の顧客が使う共同利用型システムや運用サービスに広げると、人員に比例しない継続収入を積み上げやすくなります。上流のコンサルティングを持つことで、開発・運用の案件につなげる動線をつくっている点も参考になります。一方で、海外事業の減損のように、買収による拡大には大きな損失リスクが伴うことも同じ資料から読み取れます。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。