Samsara Inc.
Connected Operations Platform(IoT機器+クラウドアプリケーション)
- 国
- 米国
- 上場
- NYSE(IOT)
- 参照資料
- FY2026(2026年1月31日終了年度)Form 10-K
米Samsaraは、車両や設備に取り付けるIoT機器とクラウドのアプリケーションを組み合わせた「Connected Operations Platform」を、資産1台・アプリケーションごとのサブスクリプションで提供しています。
事業の概要
Samsaraは、FY2026(2026年1月31日終了年度)のForm 10-Kで、車両・設備・現場の作業者を抱える物理的な業務をデジタル化するための「Connected Operations Platform」を提供していると説明しています。2015年に創業し、顧客は中小企業から州・地方政府、大企業にまで及ぶと記載しています。
収益の仕組み
同社のソリューションは、プラットフォームと、オフラインの資産からデータを取ってクラウドにつなぐ、設置しやすいIoT機器の組み合わせです。プラットフォームはサブスクリプションで提供し、一般に「資産1台当たり、アプリケーション当たり」で価格を設定しています。過去2年とも、収益の約98%がプラットフォームのサブスクリプションでした。
10-Kの会計方針では、クラウドのアプリケーションと接続機器を合わせた一つの履行義務について、契約期間にわたって収益を認識し、交換用のゲートウェイ、センサー、カメラの販売などは一時点で認識すると記載しています。契約は通常、当初3〜5年のサブスクリプション期間です。IoT機器の製造は、台湾に本社を置く共同設計製造業者(JDM)に外部委託しています。
公開資料から読み取れること
- FY2026の売上高は16億1,860万ドル(前年度は12億4,920万ドル)、純損失は910万ドル(前年度は1億5,490万ドル)。
- 売上総利益は12億4,209万ドルで粗利率は77%(前年度は76%)。売上原価の増加要因として、クラウドと携帯通信の費用、接続機器の費用の増加などを挙げています。
- ARRは2026年1月末で18億8,994万ドル(前年同期は14億5,787万ドル)。ARRが10万ドルを超える顧客は3,194社で、ARRの約61%を占めます。
- ARRが10万ドルを超える顧客の95%超が2つ以上、約70%が3つ以上のアプリケーションを使っていると記載しています。
新規事業への示唆
IoT型の事業でも、機器を売り切らずに、機器とソフトを一体のサービスとして月額・年額で提供すれば、収益はサブスクリプションとして積み上がります。一方で、機器の調達・在庫・通信費が原価に乗るため、粗利率と契約期間をあわせて設計する必要があります。
最初は一つの用途で導入してもらい、同じ機器とデータの上に別のアプリケーションを追加していく広げ方は、顧客1社当たりの売上を伸ばす方法の一つです。指標の置き方はユニットエコノミクス(LTV・CAC)の考え方も参考にしてください。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。