Warby Parker Inc.
眼鏡・コンタクトレンズ・眼科検査の直販(EC+直営店)
- 国
- 米国
- 上場
- ニューヨーク証券取引所 WRBY
- 参照資料
- FY2025(2025年12月期)Form 10-K
眼鏡を自社でデザインして処方レンズ込みの統一価格で消費者に直接販売し、ECと直営店を組み合わせて顧客数と店舗数を伸ばしている米国企業の事例です。
事業の概要
Warby Parkerは、Form 10-K(FY2025、2025年12月期)で、自社を「direct-to-consumer(D2C)モデルの先駆け」と位置づけ、ニューヨーク本社で眼鏡を自社デザインし、顧客に直接販売していると説明しています。処方レンズ込みで95ドルからのシンプルな統一価格を掲げています。眼鏡に加えて、コンタクトレンズや眼科検査などにも事業を広げています。
同社は、2025年12月末時点で323の直営店とデジタルコマースを組み合わせたオムニチャネルのプラットフォームを運営しています。サプライチェーンについては、自社保有の光学ラボと長期の製造パートナーを組み合わせた垂直統合型と説明しています。
収益の仕組み
収益は、眼鏡、コンタクトレンズ、眼科検査の販売です。10-Kでは、顧客との直接の関係によって、デジタルと店舗の間でマーケティング費用をリアルタイムに振り向けられ、より速く効率的に運営できると説明しています。マーケティング費用には、検索広告やオンライン広告のほか、自宅で眼鏡を試せる「Home Try-On」プログラムの費用が含まれています。
公開資料から読み取れること
Form 10-K(FY2025)の数値は次のとおりです。
- 売上高:8億7,191万ドル(前年比13.0%増)
- 製品別:眼鏡7億1,906万ドル、コンタクト9,715万ドル、眼科検査5,569万ドル
- チャネル別:店舗6億3,101万ドル、EC2億4,089万ドル(FY2023は店舗4億4,306万ドル、EC2億2,671万ドル)
- アクティブ顧客数:268万9,000人(過去12か月に1回以上購入した顧客)
- 店舗数:323(FY2024は276)
- 純利益:160万ドル(FY2024は2,040万ドルの純損失)
同社は、増収の要因として2025年の新規出店47店、アクティブ顧客数の7.0%増、顧客一人あたり平均売上の5.7%増(324ドル)を挙げています。ECの売上がほぼ横ばいの中で店舗売上が伸びており、D2Cでありながら店舗が成長の中心になっていることが読み取れます。
新規事業への示唆
D2Cは「オンライン専業」を意味するとは限りません。眼鏡のように試着や検査が必要な商品では、直営店が顧客接点として大きな役割を持ちえます。自社でデザインから販売まで持つことで、価格体系をシンプルにし、関連商品(コンタクトや検査)へ広げる余地も生まれます。一方で、店舗網の拡大は固定費を伴うため、アクティブ顧客数や一人あたり売上の推移と合わせて投資判断をする必要があります。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。