Progyny, Inc.
不妊治療・家族形成の福利厚生プログラム
- 国
- 米国
- 上場
- Nasdaq Global Select Market(PGNY)
- 参照資料
- FY2025(2025年1〜12月)Form 10-K
米Progynyは雇用主と契約し、その従業員と扶養家族に不妊治療や女性の健康に関する福利厚生プログラムを提供して、主に実際の利用に応じた料金を雇用主に請求しています。
事業の概要
Progynyは、FY2025(2025年1〜12月)のForm 10-Kで、自社を不妊治療・家族形成・女性の健康の福利厚生ソリューションを提供する企業と説明しています。2016年に5社の雇用主顧客で不妊治療の福利厚生サービスを始め、現在は1,000人以上をカバーする雇用主590社超を顧客とし、約720万人の従業員と扶養家族(同社は会員と呼んでいます)にカバーを提供する契約を持っていると記載しています。妊娠・産後、更年期、休業支援などにもサービスを広げています。
収益の仕組み
契約相手は雇用主で、サービスを使うのはその従業員と家族です。10-Kによると、収益には次の二つの部分があります。
- 利用に応じた部分:従業員が実際に受けた不妊治療を、同社独自の治療パッケージ「Smart Cycle」の単位で、同社の料金表にもとづいて雇用主に請求します。料金には提携クリニックなど第三者の医療サービスと、同社のケアマネジメントが含まれます。治療薬の「Progyny Rx」も、処方された薬の分を雇用主に請求します。
- 人数に応じた部分:従業員1人当たりの月額料金(PEPM)。治療を受けない会員も含め、相談窓口やデジタルツールを使えるようにするための料金で、2025年・2024年とも総収益の1%でした。
販売では、自社の営業組織に加え、多くの場合に大手の福利厚生コンサルタント、チャネルパートナー、健康保険のパートナーとの関係を使って見込み顧客と関係を作ると説明しています。
公開資料から読み取れること
- FY2025の総収益は12億8,866万ドル(FY2024は11億6,722万ドル)。内訳は不妊治療サービス8億3,093万ドル、薬剤サービス4億5,773万ドル。
- 2025年は売上高の10%超を占める顧客はなく、2024年は1社が12%でした。
- 主な市場を大企業の自家保険の雇用主などとし、米国に従業員1,000人以上の雇用主が約9,000社あると記載しています。
- 同社は、サービス開始以来ほぼ全ての顧客を維持してきたと説明しています。
新規事業への示唆
法人に導入してもらい個人に使ってもらう型でも、請求の基準は「契約人数」と「実際の利用」のどちらにも置けます。Progynyは収益の大半が利用連動で、人数連動の部分は小さい構成です。利用連動は法人にとって無駄な支払いが少なく導入しやすい一方、売上が利用の波に左右されます。
また、法人の意思決定に影響する第三者(福利厚生のコンサルタントや保険会社)を販路として押さえることは、BtoBtoCで契約法人を増やす方法の一つです。料金の組み立て方は新規事業の価格の決め方も参照してください。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。