株式会社小松製作所
建設・鉱山機械の部品・サービス、スマートコンストラクション、KOMTRAX
- 国
- 日本
- 上場
- 東証プライム
- 参照資料
- 2026年3月期 有価証券報告書、2025年度 決算説明会資料
コマツは建設・鉱山機械の販売後の部品・サービスと、施工現場を最適化するソリューションに力を入れており、2025年度の建設機械・車両事業のアフターマーケット比率は52%です。
事業の概要
コマツの2026年3月期(2025年度)有価証券報告書によると、同社グループは「建設機械・車両」「リテールファイナンス」「産業機械他」の3部門で事業を行い、連結子会社211社と持分法適用会社39社で構成されています。建設機械・車両事業の主要製品には、油圧ショベルやブルドーザーなどの機械に加え、「ソリューションビジネス」として無人ダンプトラック運行システム(AHS)、フリート管理システム、スマートコンストラクション®、KOMTRAXなどが挙げられています。
収益の仕組み
機械本体の販売に加え、販売後の補給部品や整備などのサービス、販売金融(リース・割賦)で収益を得ています。2025年4月に始まった中期経営計画では、ありたい姿を「安全で生産性の高いクリーンな現場を実現するソリューションパートナー」と定め直し、スマートコンストラクション®やAHSなどのソリューションと、それに連動する製品を組み合わせて顧客の現場を最適化すると説明しています。あわせて、リマニュファクチャリング(部品の再生)事業を含むアフターマーケット領域を強化し、バリューチェーン全体で収益の機会を広げるとしています。
同社は、スマートコンストラクション®を、建設現場の課題を解決するソリューションを開発・提供する「サービス事業」と位置づけています。
公開資料から読み取れること
- 2025年度の連結売上高は4兆1,327億51百万円、営業利益は5,673億23百万円(売上高営業利益率13.7%)。建設機械・車両事業の売上高は3兆8,060億40百万円(有価証券報告書)。
- 2025年度 決算説明会資料では、建設機械・車両事業の部品売上高は1兆552億円で、サービス等を合わせたアフターマーケット比率は52%、2026年度は53%の見通しとしています。
- KOMTRAXの配車台数は2026年3月末で827,286台、AHSの総稼働台数は1,016台。日米欧豪でのICT建機の販売割合(ICT建機化率)は28.7%(有価証券報告書)。
- 2026年2月に、米SRC of Lexington社の建設・鉱山機械用コンポーネント・部品のリマニュファクチャリング事業を買収しました。
新規事業への示唆
製造業のサービス化は、最初から成果に応じて課金する形だけではありません。機械から稼働データを集める仕組みを土台に、部品・整備の提案や、施工全体の効率化へと提供範囲を広げていく進め方も考えられます。
既存の製品と顧客接点を持つ企業にとって、それは新規事業の出発点になります(既存事業の資産から新規事業のテーマを選ぶときの判断軸)。一方で、ソリューション単体の収益は外部から見えにくいことが多いため、社内では製品販売とサービス・ソリューションの収益を分けて測れるようにしておくことが、評価の前提になります。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。